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PS(ホスファチジルセリン)

脳の老化防止栄養素「PS(ホスファチジルセリン)」が働きかける効果について解説していきます。

脳機能を高めるホスファチジルセリンの基礎知識

大豆イメージ

人の脳細胞にも含まれる成分で、脳の活性化などに効果があるとされ注目が集まっています。脳に効く成分としてDHAが有名ですが、その研究過程で発見されたのがこのホスファチジルセリンで、リン脂質の一種です。

人間の体を構成している60兆個の細胞膜にもホスファチジルセリンが存在しています。脳細胞のネットワークをつなげる役割を果たし記憶を作るシナプスの機能を高める重要な役割をします。また、年齢とともに減少していく、脳の情報のやりとりに必要不可欠な神経細胞物質アセチルコリンを増やす作用があると言われています。

脳などへの効果効能

  • 脳の老化防止
  • 経度アルツハイマー型認知症の改善効果
  • ストレス緩和やうつ改善
  • 子供のADHDの軽減

ホスファチジルセリンは、もともと脳に多く存在する成分です。脳細膜を柔軟にキープさせる機能をもつため、老化防止効果が期待できます。しかし、ホスファチジルセリンは、年齢共に減少してしまう栄養素です。

アルツハイマー型認知症・記憶障害などの初期症状がでているときに、ホスファチジルセリンを摂取すると、脳機能の改善効果も期待できることがわかっています。また、抗ストレス効果もあるので、うつ状態を和らげることも報告されているのです。

また高齢者だけでなく、子供のADHDに対する症状にも良いと言われています。ホスフェチジルセリンには、脳内物質であるドーパミンを増やす効果があるので、注意欠如を起こしやすいADHDの症状の軽減につながるからです。子供から高齢者まで、幅広い年代で脳の活性化に役立つ栄養素といえるでしょう。

ホスファチジルセリンの効果に関する臨床試験データ

子ども・老人で行われた、ホスファチジルセリンを使った臨床試験の概要・結果をまとめました。

臨床試験の試験概要

人間に対するホルファチジルセリンの臨床試験の概要は、以下の通りです。

  • 中程度から重症の認識障害をもつ高齢患者(65歳~93歳)合計425人に1日あたり300mgのホスファチジルセリン経口を投与。偽薬を対照とした臨床試験を実施[注1]
  • 加齢による記憶障害に該当する149人に12週間300mgのホスファチジルセリン、または偽薬を投与する臨床試験を実施[注2]
  • 15人のADHD(注意欠陥・多動性障害症)の子どもに対して、1日200mgのホスファチジルセリンを2ヶ月投与する臨床試験を実施[注3]

臨床試験の結果について

  • ホスファチジルセリン投与されたチームは、偽薬を投与されたチームよりも行動パラメーター・認識パラメーターの両方で統計学的有意レベルの改善あり。
  • 【名前と顔を覚える】【名前・顔を思い出すことの遅れ】【顔を認識する】【電話番号を思い出す】【物の置き場所を思い出す】これらを試験。ホルファチジルセリンを投与したことで、すべてのパラメーターで統計学的優有意の改善あり。特に、成績が最悪だった人たちに最大の改善効果があった。
  • 実施された試験は心理学的測定で、ホスファチジルセリンを投与したことで、不注意・多動性衝動性も有意に改善。また、視知覚課題の平均正答数に関しても有意に改善された。

食事で補いきれない分はサプリメントで摂取

普段の食事から摂取できる栄養素ですが、脳に対して効果を実感したいのであれば、かなりの量を摂取しなければならず、食事だけでは足りないことがありますので、サプリメントで必要量を補うことが良いと思います。

ホスファチジルセリンを含む食材

大豆、豚肉、鶏肉、落花生、くるみ、卵など

1日の摂取量

サプリメントの摂り始めの1~2か月は、1日200~30mg、その後は1日10mgを摂取するのが良いとされています。食べ物で摂取しようとすると、例えば大豆では1日500粒も必要な量となります。

ここに注目!レシチン(ホスファチジルコリン)とホスファチジルセリンの違い

前ページでレシチンを説明しましたが、レシチンの別名はホスファチジルコリンという一文字違いで、このホスファチジルセリン(PS)と混同されることがありますが、同じリン脂質成分でありながあら、別の物質です。ともに細胞膜のリン脂質合成に欠かせない栄養素で、異なった方向から脳の活性化にアプローチします。

参考資料

  • T. Cenacchi, T. Bertoldin, C. Farina, M.G. Fiori, G.Crepaldi,et al .「Cognitive decline in the elderly: A double-blind, placebo-controlled multicenter study on the efficacy of phosphatidylserine administration.」Aging Clin. Exp. Res., 5, 123-133(1993)
    https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/8323999
  • [注2] T.H. Crook, J. Tinklenberg, J. Yesavage, W. Petrie,M.G. Nunzi, D.C. Massari.「Effects of phosphatidylserine in age-associated memory impairment.」Neurol., 41, 644-649(1991)
    https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/2027477
  • [注3]倉敷市立短期大学 平山諭「AD/HD症状に対するホスファチジルセリンの効果について」
    http://www.lipamin-ps.com/upd/file/pskouka1.pdf